あのこになりたい
家に帰ると、家の中が静まり返っている。



「え…なんで…?」


私とシュンは恐る恐るリビングに近づいた。



ドアをゆっくり開けた。



パーン!!!



私の心臓は跳ね上がった。


「お誕生日おめでとう!!」


クラッカーか…


ローソクが立ててあるケーキがテーブルに置かれている。



「咲、吹き消して…早く早く〜」


綾が私を急かした。



私は、思いきり息を吸い込んだ…


「ふぅー」


「空…!」


空が真っ赤な顔でローソクを吹き消していた。



みんなおなかを抱えて笑った。


電気をつけると、たくさんのご馳走と、プレゼントが置かれていた。



「咲…これ…エンゲージリング??」


綾が私の薬指に光る指輪を見て言った。



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