新・監禁ゲーム

鬼の姿が見えなくなり、息を整えようと壁に寄り掛かった。

すると、また近くで何か聞こえる。

しかし、今回は人間の話し声だ。

その声の方へ近づくと、2人組の男が声を荒くしていた。

遥斗は視覚になるよう壁に隠れながら、耳を澄ませた。

「やっぱり騙されたんだよ、俺たち!」

「ああ。あの野郎、全然戻ってこねーじゃねぇか!」

騙された?戻ってこない?

遥斗は竹田の存在を思い出し、2人の会話を集中して聞いた。

「最初からあんなおっさん、信じなきゃよかったんだ」

「何が別れて探そうだ。あの野郎、俺たちを陥れやがって!」

おっさん?別れて探す?

遥斗はこの2人が話している人物像が頭の中に浮かんだ。

そして全てが繋がった。

竹田は最初から協力する気はなく、相手の時間潰しをするのが目的だったのだ。

だから奴は約束の時間まで現れず、その間、自分と同じように他の人間を罠に嵌めていたのだ。

もしかしたら最初指定した探す場所も、奴が事前に調べといて、何もないことを知っていたんじゃないのか。

そのとき、遥斗は空箱のANSWERBOXの存在を思い出した。

すでにあれは竹田が手掛かりを手に入れたあとだったのでは。

やられた。

遥斗は竹田の思惑通りに動き、思惑通り罠に嵌まった。

悔しく、苛立ったが、遥斗の後ろには鬼がいた。

竹田のざまあみろと微笑む顔を浮かべながら、歯を噛み締め、遥斗は必死に走り出した。



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