君と恋に堕ちた事について
鏡の前で、麻実は髪を整えていた。

後ろから抱き締めた。


「帰るんだな。」


麻実は、ただ頷いた。


オレの手の上に自分の手を重ねた。


麻実の左手の薬指の指輪が、冷たく感じた。
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