たった一試合、君と私の甲子園
私は紗奈との電話を切って、
しばらくその場に立ち尽くしていた。


あの無神経男に腹が立つ・・・

紗奈の辛い思いさせて・・・


これっぽっちも私に気がないくせに、
私にも思わせぶりな態度を取って!!


くそっ!! くそっ・・・


「フフッ・・・」


いや・・・違う、違うよね・・・
宏大は普通だ、私が意識し過ぎてただけなんだ、
ちょっとのことで喜んで期待して・・・


宏大は何も悪くない!!
誰も悪くない、これがきっと恋愛なんだ。


「紗奈は強いなぁ~・・・」



よ~し、応援してやろうじゃないの!!
宏大、あなたの姿見に行ってあげる。
紗奈との約束を守らすために!!


どんなに腹が経っても私はやっぱり・・・
宏大が好きなんだなぁっと感じた。


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