たった一試合、君と私の甲子園
「今、最終回!?」


「ああ。」


「・・・・・」


何を言っていいかわからない・・・
負けてるこんな時、
なんて言葉をかければいいんだろう?


私は気の利いた言葉一つも掛けられず
ただ黙ってるしかなかった。


「心配するな、必ず勝つ。」


「えっ!?」


この沈黙を破ったのは宏大だった。


「まだこの回がある、逆転するさ。
逆転が無理でも絶対同点に追いつく!!
そして延長で決める!!」


延長って・・・

この足じゃ無理だよ・・・


「そうだね。」


でも私はそう答えるしかなかった。



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