たった一試合、君と私の甲子園
「どうしたの!?」


紗奈は不思議そうに首を傾げた。


「ううん、なんでもない。」


「試合は? 試合はどうなった?」


「フッ、今、校歌斉唱中・・・」


「そう・・・」


紗奈はホッとした表情を見せ、
肩を撫で下ろした。


「きっと私の応援があったからだろうね?
おにぎりも作って来たし、
宏大の足にテーピングも巻いたし。」


私は少し意地悪にそう言った。



「そう、ありがとう。」


紗奈は満面の笑みでそう言った。



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