Love Trip in Italy (番外編)
「明るくなけりゃ…いいか?」
「…………」
俺が切実に言ってるからなのか…
俺の強引さに呆れているのか…
杏花は黙ってしまった。
俺は抑えている手をそっと離すと、
「もう!!//////////」
杏花は俺に背中を向ける形で…
壁の方へ向きを変えた。
「杏花?」
俺は申し訳なさそうに呼ぶと
「早く電気消して!!」
「あ?あっ、…あぁ」
杏花の声にビクッとするも、俺は急いで電気を消した。
照明を……電気を消しはしたが、ダウンライトは消せないらしい。
青白い薄明かりが灯っている。
俺はゆっくり杏花の元へ。
カーテンを潜り浴槽の縁を跨ぐと、
杏花は膝を抱え、丸まるように座っていた。