なんでも屋 神…最終幕
考えれば考える程、新たな疑問符が脳内で産声を上げる。



マコの死という現実が、俺の目を眩ませていたのだと実感した。



純粋に轢き逃げにあったと仮定した場合、幾つもの疑問が生まれてしまい、説明出来ない事柄が多すぎる。



今は事件か事故かなどどうでも良い。



問題は、マコの体内から検出された大量のアルコールによって、警察が捜査の手を緩めてしまうのではないかという心配だ。



轢き逃げに使った車を、俺が夜逃げの手伝いをした時のように、犯人が完璧に処分してしまえば、警察では探し出せないだろう。



轢き逃げに限らず、警察では目撃証言を優先事項に上げる。



この場所でそれは望めないとなると、車の破片から車種の特定を計るはずだ。



その車種を特定出来ても、実際の車両が無いとすれば…。



なんとなく右手の人差し指と中指に熱い物を感じると、次第に熱を帯びていく思考を諭すように、タバコの先が白く燃え尽きていた。
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