なんでも屋 神…最終幕
「何を見てるのかと思えば…やってみたいのか?」



髪の毛が逆立ったように、全身で驚きを表現した一葉は、ゆっくりと此方を振り向いた。



よくよく考えてみれば、俺を待っているだけならメインでは無く、[トレイン]にでも居るはずだ。



「…やってみたいって言うか、格好良くて見とれちゃうって感じかな?それより、今日は遅かったんだね。」



焦って話題を変えようとしたのが見え見えで、そんな一葉のあからさまな態度に、少し鬱ぎ込んでいた気持ちが楽になった気がした。



心の中では感謝しつつ、ヒロと悪戯な笑みを交わし、一葉を挟み込むようにして引っ張って行く。
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