なんでも屋 神…最終幕
家に帰ると、玄関のドアを開けた瞬間に、リビングから一葉とお袋が顔を出した。



「神堂に全部聞いた。明日会いに行ってくる。」



いまいち状況を飲み込めていない一葉は首を傾げたが、お袋は柄にもなく沈痛な面持ちを崩さなかった。



「そう…。」



それだけ呟くように言ったお袋は、リビングへと戻っていった。



その沈痛な面持ちは、母と妻の間で揺れているのだろう…。



マコのお袋さんには、もう心配要らないと告げ、呼んだタクシーに乗せて見送った。
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