なんでも屋 神…最終幕
「ババァ、飯なんて作れるのかよ。俺は一回も食った事ねぇーぞ。」



神崎から真実を聞かされても、この数年の間に出来上がったお袋との関係を、直ぐに改めるのは不可能だ。



「安心しな馬鹿息子。あたしゃ調理師の免許も持ってるよ。」



…初めて知ったと同時に疑問が浮かび上がったが、口に出す前に納得出来た。



お袋が家事の出来ないふりをしなければ、イトさんがこの家の家政婦に雇われる事は無かったのだ。



リビングに向かう前に二階の自室に行き、今まで隠していた封筒を持ってリビングに向かった。
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