子供+大人=恋?の方程式(応用編)
「鏡っ!
鏡を持ってきて!
鏡っ!」
まだ、あたしの上に跨っている圭くんに向かってジタバタとしながら言うものの―――…
「おっ…。いい眺め…」
なんて言いながら、とうの圭くんはあたしの胸元を覗き込んだ。
「ちょっと~~~!!!」
拳を振り上げて、ポカポカと圭くんを叩くものの、圭くんは全くこたえてないのか、笑うのみ。
少しの間、そんな風にしていたあたしたちだったのだけど、圭くんはふとテレビ台の上に置いてあるデジタル時計に目を向けると、「もう、こんな時間か…」と立ち上がった。
時間を見れば、すでに九時半を回っていてこの部屋に来てすでに一時間が経っていた。
圭くんに引き上げられるようにして立ち上がったあたしは、すぐさま洗面所へと行き、髪をよけて自分の首筋をチェックする。
「ひゃぁああああ」
な、何?
一体、いくつ付けたわけ?
首筋に無数に散っている赤い花びらのような痕。