子供+大人=恋?の方程式(応用編)






     *











 車を運転して約二時間。


 片田舎にある母さんの実家の前まで着いた俺は、母さんと父さんを車から降ろすと、実家の前にある空き地に車を停めた。


 それから、一応来てないとは思うが、メールをチェックしておく。


 案の定、茅乃からのメールは来ていなかった。





 ハァ…と一つため息を吐いていると、コンコンと車をノックする音が聞こえてきて、俺は顔を上げた。





 そこには、にっこりと笑みを浮かべながら手を振る女の子。


 一瞬、誰だと思いながらも、記憶を手さぐりに探しだし、浮かんできた顔にこの子が誰かを思い出した。


 その正体は俺の二歳下の従兄妹である、母さんの兄の娘である門倉(かどくら)あゆだった。


「久しぶりだな、あゆ…」





 車から降りて、ロックをかけながら俺のことをジッと見てくるあゆに声をかけた。


 かれこれ、会うのは三年ぶりぐらいになるかもしれない。


 自分の中にあるあゆの記憶からは、かなり成長していたけど、面影は残っていたからよかった。


「うん、久しぶり…」





 頬を赤く染めながら、あゆは不思議そうに車を見てくる。





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