催涙雨




大学のサークルにも入り
新たな友達もできた。


もしかしたら、もしかすると‥
葵よりもかっこいい男の人に
出逢えるかもしれないと
浅はかすぎる夢を描いたりもした


───もちろん。
葵以上の男の人なんて
存在しないワケで。




会えない時間にも
こうして甘く苦しく募っていく
この想いは止めることなど
もう、不可能───。




ねえ、葵───‥?


最後に逢った日から、
季節がひとつ
過ぎ去っちゃったよ‥。



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