[改良版]小学生と暴走族【夜桜】
そのあと、警察がきて色々と話を聞かれた。
本当面倒くさい。
ほとんど知らぬ存じぬで通したけど。
本当のことなんか言いたくないし、言ったら言ったでまた面倒くさくなるだけだろう。
ふと、鏡が目に入る。
首から下へとのびる傷。
傷跡、きっと残るよね……。
指先でなぞってみる。
チクリと痛んだ。
「はいるぞ」
カラカラと音を立てて病室の扉が開いた。
「圭一、鈴……」
二人は、静かに入ってきて椅子に座る。
「あと、1週間ほどで退院だそうだ」
圭一が軽くほほ笑んで言う。
結構早いんだなぁ。
退院したら、すぐに夜桜のところに行こう。
「でも、激しい運動はだめだぞ!
傷口が開くから。
もちろん喧嘩もな」
鈴が人差し指を立てて言った。
なんかバカっぽい。
思わずクスリと笑ってしまった。
「んな!
俺はまじめな話をしてるんだぞー」