[改良版]小学生と暴走族【夜桜】
「ふぅ~ん。
まぁいいや。
私ね、夜桜のちょっとしたファン的な感じので……。
夜桜について色々教えてもらいたいんだ!」
くだらなっ!
わざわざこんな話するためにここまできたのか!
いや、ちょっとまてよ?
確か美鈴の兄ちゃんって……、
「美鈴の兄ちゃんって、このへんの№2の族の幹部だったよね?」
私の情報網をなめるな!
「まぁね!
でも私はお兄ちゃんのところより夜桜のほうが好き!
総長とか格好いいでしょ?」
本人は笑顔で言ってるつもりらしいけど、全然笑顔になってませんよ。
私は小さく溜息をついた。
最近溜息つくの多いなぁ。
「残念だけど、嘘っていうのがバレバレだよ。
それに、夜桜と知りあったの昨日だし……。
教えようにも教えらんないから」
私がそう言い放つと、美鈴は心底つまんなそうな顔をした。
「なぁんだ……。
お兄ちゃんが夜桜潰すって言うから、協力してあげようと思ったのに……」
やっぱりか。
「仕方ないか。
でも、これだけは言っといてあげる。
青ちゃん、しばらく一人にならない方がいいよ。
もう夜桜に出入りしてる女の子ってことでこのへんの族のほとんどは知ってる。
狙われる可能性は高いから」
「……ご忠告どうも」