ヨロコビノウタ







♪~



携帯のアラームで目が覚める


テレビを消して制服に着替え
階段を降りる



「んっ、降りてくる」

母親の少し焦った小さな声が
確かに私の耳に届いた


視界に入ったのは
あからさまに急いで離れたような
昨日の男と母親


「あ…奏子ちゃん
おはよう」


昨日の男がラフな格好で
何事もないように挨拶をする


「おはようございます」


目を伏せながら
洗面台に向かい
軽めの化粧をする
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