ヨロコビノウタ
ひとりになってテレビをつける
『はいどーもー!!コズミックスでーす!!』
お笑いの番組
流してるだけで見ているわけでもない
なんとなくのBGMみたいなもので
笑い声と喋り声のなか
寝転んで携帯を触る
流行りとかには疎い
テレビもあんまり見ないし
普通の女子高生にある
《友達との会話》という情報収集の場も
私にはないからだ
携帯開いても
特にすることもなく
SNSにきた仕事相手からのメールを
なんとなく開いた
『じゃあ明日なんかどう?
奏子ちゃんホント可愛いし10出すよ☆』
カタカタカタっ
了解の意味を込めたメールを淡白に打ち込んで
私はテレビをつけたまま布団をかぶり
眠りについた