Blue Blue....and Blue
必死に瞳の動揺を隠しながら
「別に?プールなんて見てねぇよ。」
俺はアイツから視線を外す。
これ以上アイツに瞳を見られたら、俺のウソは見破られてしまう…
そんな予感がした。
「オマエ勘ぐりすぎだって。
俺はただ窓の外を見てただけだよ。」
そう言って
荷物を持って足早にその場を後にしようとすると
「ホントに??」
射るような瞳でシンゴは俺に食い下がる。
「ホントにカノジョのコト見てなかったのか?ソラ。」
真っ直ぐなシンゴの瞳
穢れを知らない生まれたての赤ちゃんのように、透明で濁り気のない瞳が俺に真っ直ぐ向き直る。
その瞳はどこまでも澄んでいて
どこまでも透明で美しい。
まるで…
コバルトブルーの水の中を泳ぐ
あのキレイなサカナのように
キレイなキレイなシンゴの瞳。