ハスキーボイスで酔わせて
「ずっと家族を持つのが夢だった。小さくてもいいからあったかい家庭が」
やはり春樹さんにとって家族は特別な存在のようだ。
決して私のなんかじゃ理解出来ないほど、強い絆なのだろう。
「その夢を彩なら叶えてくれるって思ったんだ」
「私…が?////」
フッと笑って優しい眼差しで見下ろす春樹さんに、
ドキッとした私は頬を赤らめて聞き返す。
「いつか彩と結婚して、子供が出来て…。そういうありきたりな夢だけど」