ハスキーボイスで酔わせて


「もう…、ホントにイヤです」


ただでさえ人前に立つのは嫌なのに、
看板メイドに指名されるなんて。


客の呼び込みなんてできるわけないじゃん…。



『スゲー見たい』

「へ?」

『彩のメイド姿めちゃくちゃ見たいんですけど』


ええええええっ!?//////



まさかの食いつきに思わず心の中で叫んでしまう私。



「いやっ、それは無理です!///」

『無理も何ももう決まっちまったんだろ?しょーがねぇじゃんか』



春樹さんの発言にあたふたする私とは裏腹に、
電話越しの相手はどこか冷静。

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