ハスキーボイスで酔わせて
先日、諏訪さんから聞いた話を包み隠さず話した私。
その内容に春樹さんは若干呆れた様子だった。
「そりゃ達也の言ったことは嘘じゃねえけど、彩が気にするほどじゃねぇだろ」
「ーー気にしますよっ!!」
私は咄嗟に身体を起こし、
寝ている春樹さんをムッとしながら見下ろした。
「春樹さんは気づいてないだけで、かっこいいし、モテるし、魅力的だから…」
だから不安なる。
春樹さんは私を裏切らないって信じてるけど、
心の何処かでもしかして…っていう悪いことも考えてしまう。