ハスキーボイスで酔わせて


鋭い父親の目線に思わず視線が泳ぐ。


「志をしっかり持たんと何事も失敗するぞ。何でも気持ちが大事で…」


この空気は長い長い父親の自論が始まる予感だ。


「ほどほどが一番よ、あなた。彩はやる時はやる子だから」


ニッコリ笑って母親が父親を宥める。

まぁ…それならいいんだが。と顔を赤らめて咳払いする父親。
普段は亭主関白なクセに、何だかんだでお母さんには優しいんだから。



母親のフォローに感謝して、私は食卓を後にした。




< 73 / 316 >

この作品をシェア

pagetop