ANOTHER


タバコの火を灰皿に押し付けて、手に持っていた缶ジュースを一気に飲み干した。


深いため息をついて、真歩もテラスを後にした。





その日の講義はずっとあいつのことが頭から離れなかった。


忘れようと思っても、繰り返しあいつの姿が思い出されるのだ。





モヤモヤとした気分が晴れないまま、放課後を迎えた。




今日は友達の七海と飲みに行く約束をしていた。


高校時代からの友達で、なんとなく気の合う友達。
それが七海だ。



< 10 / 13 >

この作品をシェア

pagetop