涙桜
「瑞樹!!!おはよう。」

扉を開けると、笑顔で挨拶をしてくれる。

「おはよう。」

「どうしたの?元気ないよー?」

親友の舞がそっと頭を撫でてくれる。

「あはは。舞が元気すぎるだけだよ。」

「そうかなあ?」

ガラ

「おーい。ホームルーム始めるぞ!!!」

舞「あっ!先生きた!!私席戻るね!!」

瑞「うん。」

わたしはそっと自分の席に着き、窓の外を眺める。

今は春です。

待ち焦がれた春です。

でも、待ち焦がれてもう17回目の春です。

「すぐに会いに来るって言ったくせに・・・」

わたしはそっとつぶやく。

今日の空も快晴。

遥かなる空は胸を裂くように忘れかけた記憶をよび起こす。

そしていつも思い出すのはこの言葉。

“ばあか泣くな。すぐに、生まれ変わったら会いに行く。”
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