変わった同居人


二、一緒に暮らすのは私が高校を卒業して就職するまで。



――というものがあったはずだ。


高校を行かない私にとってこの条件はどうなのだろうか?


……行かなければ私は景子さんの家へ帰ることになるのだろうか?


しかし、高校へ行くお金など無いのだからやはり道は就職しかない。


条件二はどういうつもりで設けられたのだろうか?期限だけなら私が18になるまでとすれば良かったのに…



ぐるぐるとそんなことを考えながら、今日もまた冬の寒い道を一人歩いた。


だけど、私はもう寄り道をすることはしなくなっていた。
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