金色の師弟
何も言わずに固まったライラを見て、ルイは涙目になりながらアデルを見上げた。
クッキーの一つも作れない女だと幻滅されたのではないか。
どうにかしてアデルから嫌われたいと思っていたのに、いざ嫌われそうになると怖くなる。
そんな自分が情けなかった。
アデルは口に入れた丸々一枚を噛み砕き、飲み込む。
そして、不安げに自分を見上げるルイに向けて力のない笑みを見せた。
「これは……ひどいだろう。料理が苦手でもいいが、限度がある」
酷評を、アデルは誤魔化すことなく口にした。
「だから、食べてほしくなかったんです……」
言葉はきつくとも、それは真実。
目に見える程に、ルイは肩を落として俯いた。
はっきりとした態度はアデルの魅力でもあるのだが、やはり落ち込む。
ルイの瞳から、涙が溢れそうになった瞬間、ルイは両肩をノルンに掴まれ引き寄せられた。