☆消えてしまったわたしの赤ちゃん☆14歳の妊娠・・・ ~セックスを軽く考えないで~
「梓、ありがとう・・・。」


わたしも梓を抱きしめた。


梓はなんて、愛情深くて、心優しい女の子なんだろう。



「お兄ちゃんも、このこと知ってるの・・・?」


梓はわたしをはなすと、そっとたずねた。


「うん。」


わたしはうなずいた。


「なら、よかった。お兄ちゃんも美里のこと、ちゃんと理解してくれてるはずだから。

美里が泣きたいときには、お兄ちゃんだけじゃなくて、わたしもいつでもこの胸、かしてあげるからね。」


「梓、ありがとう。」



梓に話してよかったと、わたしは思った。


梓は剛と同じように、わたしの気持ちをちゃんと理解してくれた。


梓はかけがえのない大切なわたしの親友だ。



「由衣のこと、心配だね。」


駅の改札口のそばで別れるとき、梓が言った。


「美里は・・・、大丈夫・・・?」


「うん・・・。」


わたしはうなずいた。


「今は由衣を支えることだけ、考えるから・・・。」


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