☆消えてしまったわたしの赤ちゃん☆14歳の妊娠・・・ ~セックスを軽く考えないで~
「たった今、ご本人には説明しましたけど、現在妊娠6週目に入っています。」


院長はわたしたちに言った。


それから再び由衣に向き直るとこう言った。


「出産については、まだ決められていないようですが、まだ未成年ですし、相手の方とご両親とよく話し合ってから決めて下さい。」



「はい・・・。」


由衣は小さくうなずいた。


「でも一番大切にしてほしいのは、あなた自身の気持ちです。」


院長はつづけた。


「これはわたし個人の意見ですが、やむをえない事情で中絶した場合、たとえその決断は仕方のないことだったのだと、自分自身に言い聞かせたとしても、胎児を失った悲しみはそう簡単に癒えるものではありません。


あなたはその悲しい現実を受け止め、これからの人生を歩んでいくことになるでしょう。


出産を決断した場合、あなたは母として、赤ちゃんを育てなければなりません。

赤ちゃんは一人の人間です。

あなたには生まれてきた赤ちゃんを、きちんと育てていく責任があります。


どちらを選択するのかよく考えて、周りの方々とも話し合い、あなた自身の気持ちを尊重したうえで、決めて下さい。」



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