☆消えてしまったわたしの赤ちゃん☆14歳の妊娠・・・ ~セックスを軽く考えないで~
九月。


二学期が始まった。


そして今年も美幸を失ったあの日が近づいてくる――。



剛が支えてくれたおかげで、わたしの心は落ち着きを保つことができた。


深い悲しみを乗り越えて、わたしは美幸のために微笑むことを決めたから・・・。


だから・・・、美幸のためにも、がんばろう。


美幸のためにも、わたしは自分の夢を実現させよう。


美幸は天国から、わたしの幸せを願ってくれているから・・・。





美幸の命日の五日前、わたしは夢を見た。


夢の中で、わたしと美幸はボール遊びをしていた。


その小さなボールは輝くような金色で、きらきらと光り輝きながら、わたしの手から美幸の手へと、ぴょんっと飛んでいく。


美幸はボールをわたしから受け取るたびに、楽しそうに笑った。


ボール遊びが終わると、美幸はふわりと飛んできて、わたしの腕の中にすっぽりとおさまった。


「お母さん、」


美幸はわたしに呼びかけた。


「お母さんはお父さんのこと、嫌いなの?」


「えっ・・・?」


わたしは美幸の目を見つめた。


「あたしは、お母さんとお父さんに仲直りしてほしいな。」


美幸は言った。


わたしは美幸に返す言葉が見つからなかった。


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