☆消えてしまったわたしの赤ちゃん☆14歳の妊娠・・・ ~セックスを軽く考えないで~
その夜、わたしは夢を見た。


わたしとかっちゃんと美幸の三人でボール遊びをする夢――。



美幸はずっと、わたしとかっちゃんを仲直りさせたかったんだね。


わたしとかっちゃんの道が再び一つになることはもうないけれど、わたしたちが美幸のお父さんとお母さんだということは永遠に変わることのない事実。


いつまでもいつまでも、美幸はわたしたちの赤ちゃんだ。





翌日、剛と会ったとき、わたしは剛にかっちゃんに会ったことを話した。


剛には何も隠し事はしたくなかったからだ。


「元彼、赤ちゃんにお祈りしてくれたんだ。」


わたしは剛に言った。


「それでね、これからも毎年、赤ちゃんの命日にお祈りしてくれるって、約束してくれたの。」


「そうか。よかったな。」


そう言って、剛は微笑んだ。


それから向かい合うようにして、わたしをひざの上に乗せると、わたしの髪を優しくなでた。


「ねぇ、剛、わたしはずっと、剛のそばにいるからね。」


わたしは剛の目を見つめて言った。


「うん、ありがとう。」


剛はわたしをぎゅっと抱きしめた。



< 366 / 392 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop