Together~キミと一緒に~

「あら、やっぱり帰ってた・・・あら?真里亜だけじゃないとは思ってたけど。」


結局お母さんまで登場しちゃったし。

この状況どうしたらいいのよ。


頭がパニック状態になっているとき、隣で一生懸命笑いをこらえている裕樹が目に入った。

笑ってないで説明してよ、って伝わらないかな。


「あ、僕2年の下野裕樹って言います。ここで大丈夫ですんで、少しだけ話とかしててもいいですか?」

「家の中に入ってもらってもかまわないのよ?」


「僕ここから少し家が遠いんで、長居するのはちょっと。」

「そう。でも、お茶ぐらい」
「お母さん!いいって。」

「真里亜、照れなくてもいいのよっ。」


いいのよっじゃなくて、裕樹はいいって言ってるでしょ!

「お兄さん、お姉ちゃんの」
「真咲も、いいから!わかった、下野くんちょっとだけ上がっていきなよ!」

「え、でも」
「いいから!お茶出して、お母さんっ。」


引きつった笑顔で言う私に「わかったわっ」って満面の笑みで言うお母さん。

どうなってるのこの家族。


真咲も、なんとなく嬉しそうだし。

うちの家族は面食いなわけ!?



と、いうことで今私の部屋にいます。

もちろん裕樹と一緒に。


「なんか、悪ぃな。」

「いえいえ、こちらこそ・・・」


「「・・・・・・」」


この空気はどうしたらいいのでしょうか。

一つの部屋に男女が一緒にいるってことがどれほど危険なことかお母さんはわかってるのかな。


「あのさ」
「はいっ」


「そんなにビビんなよ。俺、なんもしないし。」

「で、ですよね。」


「真里亜みたいな女に興味ないし。」

「ですよね~・・・はっ!?」


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