Together~キミと一緒に~
「あ、そうだ、ママ。」
「なに?」
「私、野球部のマネージャーをしてるの。」
「すごいじゃない。頑張りなさいね。」
「頑張るよ。あのね、今度の試合に勝ったら甲子園に行けるの。その時は、ママも来てね!」
実は、今まで何度か試合をしてきてうちの野球部は勝ち続けていた。
そして、気が付けばもうすぐ甲子園というところまで来ていた。
だからきっと行けると信じて、ママにこう言ったの。
「えぇ。わかったわ。メールしてね?」
「うん!」
そして、最後にママは私の手を握って笑顔で言ってくれた。
「よし、真里亜。」
「え?」
「真里亜の結婚式には呼んでね?」
「ママ、そんな話今しなくても。第一私彼氏いないし。」
「だから、そのうちよ。今から泣く準備しとかなきゃ。」
ママ、泣く気なのね。
でも、嬉しいな。
花嫁姿、ママに見せたい。
「絶対呼ぶから、しっかり泣いてよね?」
「はいはい。」
「真菜も真里亜も泣き虫だからな・・・」
ボソッと言ったパパの一言は私たち二人の耳にしっかり届いていた。
「「パパだって、絶対泣くわよ!」」
「わぁ・・・」
ママと私の声がピッタリ重なっていた。
「じゃぁ真里亜、圭太さん私行くわね。」
「あ、あぁ。」
「ママ・・・」
「じゃぁねっ」