Together~キミと一緒に~
「いいでしょ!話は通じるんだから。」
「はいはい。二人とも、そこまでにして荷物運ぶよ。」
裕樹のせいで岡本先輩に注意されてしまった。
ほっぺを少し膨らませて裕樹を見ると余計に笑われた。
「しものん!お仕事しないと、やおいに怒られるよ!」
「はいっ」
さすがに裕樹も佐藤先輩に注意されると、従うしかないみたい。
それから、部員たちもみんなバスに乗り込み球場へ向かった。
「みんな、アップしてそのあとに少しだけ話あっからここに集まってくれ。いいか。」
「「あぃっ!」」
尾崎先輩の一言でみんなの顔つきが変わった。
バスの中ではいろんな話が飛び交ってたけど、今は野球一色。
どこからか聞こえてくる小話は全部この後のことばかり。
みんなお互いに確認しあったりアップしたり。
いよいよ、今日で甲子園へ行けるかどうかが決まる。
甲子園の切符を手にしたくてここまで来たんだから。
みんなには本当に頑張ってほしい。
「よし!ちょっと集まれ!」
尾崎先輩がみんなを集める。
みんなが尾崎先輩を中心に輪になる。
その中に私たちマネジも加わって肩を組む。
野球部って感じがする。
「今日は甲子園への切符を手に入れる最後のチャンスだ。俺たち3年にいいプレゼントしてくれよな!」
「「はいっ!」」
「さぁて、んじゃ思い切って楽しんでくっぞ!お前ら、点入れて入れて入れまくれよっ!」
「「おぉっ!」」
そして、運命の幕が今開かれた。