Together~キミと一緒に~

私は昨日ママにメールをしていた。


やっと甲子園に行けることを報告したら「ママも行くからね」って言われた。

会えるかどうか心配だったけど、早速会えた。


「こんにちは。」

「あ、こんにちは。」


岡本先輩とママがあいさつをする。

「勝てるといいわね。ママはあっちで見てるからね。」


「うん。また、試合が終わったら会えるかな。」

「会えると思ってたら会えるわよ。」


「そうだね。じゃぁまたあとで。」

手を振って離れて行くママを見ていた。


「きれいなお母さんね。」

「自慢のママです。」


岡本先輩がママのことをキレイだって言ったけど、岡本先輩だって負けてませんよ。


尾崎先輩が好きな人は、どんな人なんだろう。



その時、試合開始の合図があった。




「いよいよね。」

「はい。」


まずはうちのチームの攻撃から始まった。


甲子園、待ちに待ったこの舞台でどんな試合が見れるのか楽しみでありながらとても不安だった。


この時、太陽が少しだけ雲に隠れていたことを私たちは誰も気づいていなかった―――。


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