Together~キミと一緒に~
「おはよう、真里亜。」
「・・・・・・」
「カナ。」
「一斗を取られたこと怒ってる?」
「カナ!」
私は、何も言えなかった。
言葉が何も浮かんでこなかった。
頭の中は、昨日の光景と言葉で埋め尽くされていた。
「真里亜、今日よくここに来れたね。褒めてあげる。」
「カナ、どうしてそんなことが簡単に言える?」
「もとはと言えば、一斗がいけないんじゃない?」
「は・・・?」
「私と関係なんて持たなかったら、こんなことにならなかった。って思わないの?」
「・・・っ」
二人の会話が聞こえる。
けど、私の意識がどんどん遠ざかっていく。
めまいが、吐き気が私を襲う。
「私は、幸せよ?」
カナのその言葉が聞こえたとき、私は床にしゃがみ込んだ。
「ま、真里亜?」
「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ」
「真里亜っ」
声が聞こえる。
けど、しんどい、な。
これって、過呼吸って言うのかな・・・。
体が、動かない・・・。
「真里亜!」
しゃがみこんでいた私の体がフワッと持ち上げられて、どこかへ運ばれる。
あぁ、先生?
保健室に行くの?
私、帰りたいです・・・。
仁のところへ・・・―――