Together~キミと一緒に~

次の日の朝、起きるとベッドの上にいた。

お母さんに話を聞くと、運んでくれたのはパパ。


「ちょっと、真里亜が重たくて・・・」

「お母さん!」

「なんてねっ。パパがあの後すぐに来てくれて、そのまま真里亜を部屋までチャチャッと運んじゃったのよ。」

「そっか。パパはもう仕事に行った?」

「えぇ。それで、真里亜昨日は帰ってくるのも遅かったし急に倒れちゃうし、どうしたの?」


もう怒らないんだね。

前だったら、帰ってくるのが遅かったら怒られてたのに。


今はちゃんと話を聞いてくれるんだね。

嬉しいな。


「お母さん、私ね野球部のマネージャーを始めたの。昨日入ったばっかりだけど。」

「そうなの!?すごいじゃない。頑張りなさいよ?しっかりご飯食べて、しっかり休まないと昨日みたいなことがまた起こるわよ?」

「うん。じゃぁ、朝ご飯食べて行ってこよっかな。」


「朝もあるの?」

「まだ、ちゃんと聞いてないから行ってみようかなって。」


「そう。じゃぁご飯食べましょ。」


それから、朝からおいしいご飯を食べて制服に着替えて学校へ急ぐ。

練習開始時間はこの前仁に聞いてたから、なんとか間に合うように家を出た。




学校のグラウンドにはまだ数人の部員しかいなかった。

「意外に少ないのかな。」


「神崎?」

「はい?」


そこには、下野くんがいた。

「おはよう、下野くん。」


「おう。来たんだ。」

来たんだ、って私もう来ないって思われてた?


「来ちゃダメだった?」

少し嫌味っぽく言ってみた。


すると、下野君は「はい?」って言いながらも作業をする手は止めなかった。


ちょっと関わりづらいな。


< 83 / 258 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop