雨の日の追憶 〜クランベールに行ってきます 本編ロイド視点〜
 ユイは毎朝、厨房でお菓子の準備をした後、研究室にやって来る。
 今日もロイドより少し遅れて研究室にやって来た。

 今日は二十時に同期がある。
 それに合わせて、ローザンは昼前に来る事になっていた。

 研究室に入ったユイは、挨拶もそこそこに給湯室に姿を消した。
 ロイドは気にも留めず、作業に戻った。

 少ししてユイが、茶を淹れた事を知らせて、声をかけてきた。
 壁の時計に目をやると、いつもより三十分ばかり早い。


「今日は少し早いな」


 ロイドがそう言いながら休憩コーナーに着くと、ユイは茶を促しながら席に着いた。


「うん。ちょっと気になる事があって……」


 ユイの向かいの席に着き、ロイドは茶をすすりながら尋ねた。

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