元恋人の甘い痛み【完】


「ねぇ、彼女が居るって本当?」

「まぁな」

「雷牙に彼女ねぇ…。本当に好きなの?それとも、私と同じセックス目的だけど向こうが本気とか?」

「お前には関係ない」

「いやだ、冷たーい。それが今ベッドを共にした女に取る態度?」

「ならもう会わないか?」

「…私の気持ち分かってる癖に。意地悪なんだから」


女は甘ったるい猫なで声を出すと強く抱き付いて来た。


あぁ、分かってる。


俺がどんなに冷たくしても、お前は離れない。旦那に相手されない分俺を求める。それに応える俺を簡単に手放す筈がないからな。


< 154 / 709 >

この作品をシェア

pagetop