元恋人の甘い痛み【完】


身支度を整え秘書室を出た矢先丁度雷牙とさっきの女性と鉢合わせた。


「おじ様、雷牙に会えるの楽しみにしていたから今日は沢山話してあげてね」

「ああ、分かった」

「私も適当におじ様の機嫌取るし」


そういう事。


私を断ったのはこの女性と接待に行くからだったのね。私は本当に用無しって訳ね。


「お疲れ」

「お疲れ様でした」


雷牙は私を見ずに一言だけ述べると、二人で私の前を歩きエレベーターへと向かった。


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