元恋人の甘い痛み【完】

休日の今日は会社には誰一人として出勤して居ない。俺だけだ。


麗香、いつ来る?


今頃こっちへ向かっている頃か?


残念だが、此処へ来た所でどうにもならない。お前のその惨めさが際立つだけだ。



















数十分経ってから、部屋のドアが勢い良く開き、血相を変えた麗香が入って来た。


「雷牙!どういう事よ!」

「…何がだ?」

「今朝社長から電話が来て、解雇すると告げられたわ」

「ほう」

「ほうじゃないわよ!貴方が原因だと聞いたんだから!」


必死に声を荒くする麗香が見物だな。
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