元恋人の甘い痛み【完】

私が会社を辞めても変わらない。雷牙自身のスキャンダルに変わりはないもの。


それに財前が中途半端に言っているとは思えないし…。自分の為ならどんな事もしそうだし。


私に選択肢は無い。


迷う事なんて無いわよね。


自室へと戻ると机の椅子に腰を下ろしスマホを手に財前の名刺を眺めた。


電話を掛けたらもう後には戻れない。


他の男と同じだと思えば良いんだわ。恋人になる訳じゃない。ただの男と女になるだけ。


ただそれだけよ。

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