元恋人の甘い痛み【完】
どれくらいの時間が経ったのだろうか。時計を見る事さえ忘れてしまう程、ぼーっとしてしまっていた。


――コンコン。


ドアのノックと共に雷牙が入って来た。


「…やっぱり貴方達、そういう仲だったんじゃない」

「勘違いするな」

「何が勘違い?それじゃあ、どうして結婚の話が出て来るのよ?良い仲だからでしょう?」

「…いや」


どうしよう、こんな言い方したらただの八つ当たりよね。


雷牙が悪い訳じゃないのに…冷静で居られない自分が居る。
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