元恋人の甘い痛み【完】

「勿論、覚えてるわ」

「別れてから来た事あるか?」

「いいえ、ないわね」

「そうか。俺はよく来ていた」

「そうなの」


どうして、此処に連れて来たの?何か言いたい事があるみたいだけど、此処じゃなきゃ言えない事?


冷たい風が吹く中、街灯によって光る川を並んで眺める。


街灯は少なく、辺りは薄暗く辛うじて傍にいる雷牙の顔が見える位で、少し離れるともう見えなくなりそうな位暗い。


そんな中、雷牙は真っ正面を見たまま私の手をぎゅっと強く握り締める。
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