元恋人の甘い痛み【完】
「またってなんだまたって」
「別に深い意味はないわよ」
「…友達だと嘘を付いて会うとか…失望した」
「…本当に友達よ。確かに…した事ないって言ったら嘘になるけれど、今はただの友達」
「友達と抱き合う等聞いた事ないな。もし俺が此処に来ていなかったら、どうなってた?ホテルにでも行ってたんじゃないか?」
「そんな事あるわけないじゃない。本当に相談に乗っていただけよ」
「…あんな場面を見て信じられると思うか?」
「あれは向こうが急に…」
「ふざけるな」
「……っ…」
雷牙は足を止めるなり私を冷たい目で見降ろした。