元恋人の甘い痛み【完】
今日は珍しく入浴中の雷牙は大人しかった。
悪戯してくるんじゃないかと身構えていたけれどそんな素振りはなくまるで別人のようだった。
「どうしたの?」
「何がだ?」
「大人しいなって」
「そうか?もしかしてお前、期待してた?」
「ま、まさか。ただ、珍しいなって思っただけよ」
雷牙の様子がいつもと違う。
どうしたのだろうか?
「雷牙?」
「何だ」
「熱でもあるの?」
「何でそうなる」
「なんとなく」
雷牙の額へ手を宛がって熱の有無を確認するけど、熱はないみたい。