49回目の友達
~私はあなたが思うほどバカではありません~



午前9時くらい
とあるお家の、とあるお部屋。少女はテンテコマイしていた

?「っチ…チコツゥーー!!‥ぅ?じゃなかった」
咳払いを一つ
?「オホンっ!…っチ、遅刻ぅー!」

少女の名は『緑川 瑞穂(ミドリカワ ミズホ)』
今だけトキメク女子中高生(2年生)

少女は時計を見るなり飛び起き部屋から飛び出した
だが、パジャマと気づくや後退し生着替え
瑞穂「見られてる気がする」

あたりを見回し、虫けらのようにあたりを飛び回っていた小型カメラを発見
瑞穂「………」
脱ぎかけのパジャマを投げつけ破壊

瑞穂は安心しドアを閉めた


約30秒後
ドアを勢いよく蹴り飛ばし、2台目のカメラも破壊
1階へと駆け下り
瑞穂「なんで今日にかぎって。かぁさーん、なんで起こしてくれなかったのよぉー!」

と、自分の責任を誰かのせいにしつつ止まった
瑞穂「母さん?‥‥そっか。母さん帰ってこなかったんだ」

少女は、けな気にも母の帰りを待っていたのだ・・・3時くらいまで
友達に押し付けられた、B級を通り越した遺作を見、睡魔と闘いながら
ウツラウツラとテーブルに頭をぶつけた束の間、再び頭をぶつけ、起きている意味を見失いかけたとき不意に尿意に襲われた

お手洗いに行きホッと一息。そこで仕合終了
結果は言わずもがな1勝3敗2分け

2階へあがり部屋に入ると、床に転がった
幸か不幸か、日ごろの鍛錬が功をなし瞬時にパジャマに着替えベットに潜り込む・・言うまでもなくソッコー寝た

瑞穂「1限始まってるよね。あ~ぁ、行くのやめよっかな」
そう言うと、制服のリボンに手をかけ、そこで止まった
瑞穂「ヤッバ。私今日飼育係だよ」
再びリボンを結びなおすと、キョロキョロとあたりを見回す

誰も・・特に、カメラがないことを確認すると冷蔵庫を開けた

「朝からケーキなんて‥」「いやいや、朝だからこそ‥」「でも、カロリーが‥」とかつぶやきつつ、乙女の『甘いモノは幸せ』が『天使のカロリー宣言』を緩やかに、しかし確実に凌駕
ラップをかけて置いた自作のケーキを取り出し(母親に食べてもらおうと作ったのを)口に放り込んだ

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