49回目の友達
瑞穂「‥んしょ」
玄関に座り靴紐を結び、残りのケーキを口に押し込む
瑞穂「いっふぇひふぁーフ」
お行儀悪く家を飛び出すと
瑞穂「ふぇーふぁい」
踵を返し、我が家に突っ込んだ

携帯片手に再び外へ。口の中のものをかみ砕き飲みほし
瑞穂「さいふー」

少女は走る。飼育係という仕事をマットウするために・・・


『飼育係』
それは、全生徒が持ち回りでやらされているという。少女にかぎらず皆が恐れる
なぜなら
その家畜どもは筆談(達筆)ができるので小賢しくもいじらしい
(ただ家畜同士の意思疎通も筆談でしかできない)
エサ(食事)が気に入らないとストライキをはじめ、なかなかに痩せてくる
すると食用に適さなくなり先生に叱られるのだ

男女不平等がウリのこの高校でも、叱られ方には不平等はない


少女は走る、バカだから
瑞穂「バカはカンケーないでしょ!」

瑞穂はペース配分も考えず全力で走る
止まっている車を追い越しキュって曲がると
?「ギャっ!!」
瑞穂「ウプっ」

なんかにぶつかった
衝撃はお互いのみならず空間をも切り裂き、少女と「なんか」は吹っ飛んだ


しばらくして目を覚ます無傷な少女

瑞穂「く、苦しい…」
胸に忍ばせて置いた携帯が命運を分けた

瑞穂「新しくしたばっかなのに」
携帯の先にいたのは壁に半分喰われた男の子だった

男は一点を見つめボッケ~っとしていた

瑞穂「オー・マイガーー!!」

少女はスカートをはらうと走り出した

?「た‥たすけ--」
少女は背中でheipを聞きながら走った
< 2 / 10 >

この作品をシェア

pagetop