愛し
■一言に潜んでいたものは
あの赤い傘を拾得物入れじゃなく、ロッカーにしまった理由を考えてみた。


傘の忘れ物なんて珍しくもないのに、君のだけは特別に感じてしまった理由を。


きっと、僕はもう一度君に会いたいと願っていたんだと思う。


それは恋愛感情とかそういうものじゃなく、強そうに見えた眼帯の奥に『何か』が隠れているような気がしたから。


『何か』の正体も、本当に『何か』があるのかさえ不明だけれど。


きっと、ただそれだけなんだ。
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