だから、もう逃がさない。
───────………
「ねぇ!何か男子校の人来てない?」
「わぁ。ほんとだ!!なに?彼女待ち?」
放課後、窓の外を羨ましそうに覗く女の子達に合わせて、私もそちらを覗いた。
予想通り、彼女待ちの人。
「あー、彼氏ほしーッ」
そんなのばっか。
別に彼氏がいなくなって充実してる人は多いのに。
「美奈子、今日も彼氏と帰宅?」
「んー。……の、予定だけど今日はなぁ」
「どうかしたの?」
携帯と睨めっこする美奈子に首を傾げて見ればチラッとこちらを見た。